デフ・レパードは1980年デビュー。ブレイクしたのは1983年発売のアルバム「炎のターゲット」(原題 Pyromania)1)からで、Photographはこのアルバムの先行シングルとしてリリースされている。英国バンドではあるが、アメリカでの人気が先行した。
ギターは、スティーブ・クラークとこのアルバムから加入したフィル・コリン2)。二人でコード音を分担して鳴らしていたりするので、けっこう複雑な音が混じっていて、それがこのバンドの基本色を作っている。一人でやろうとしても、指と弦の数が足らない。フィル・コリンがどちらかといえば、スリリングな速弾きソロ3)、スティーブ・クラークがミッドテンポで印象的なメロディのソロを弾くことが多かった。ただ、どちらも、俺のギターを聞け的ギターヒーロー・タイプではなく、ギターで曲の骨格を作っていかにカッコよく聴かせるかというタイプなので、二人の間にリード、サイドの区分けはないように思う。
フィル・コリンは、現在齢60歳にして、信じがたい肉体を維持している。ライブでは最初っから上半身ハダカで出てくる。見事にムキムキである。ビジネス雑誌のInc.にフィル・コリンのトレーニングメニューを試してみた編集者の記事が出ているが4)、それによると、フィルは84年からアルコールを絶ち、ベジタリアンになり、ジョギングを始め、ウェイトトレーニング5)を始め、ムエタイ(キックボクシング)に通い、今も続けている。
それにしても、このバンドは、ライブでの演奏が、それはそれはタイトで驚かされる。今年はJourneyと一緒に全米ツアーをするようだ。ぜひ日本にも来てほしい。